【未来へつなぐ光徳寺】第6回:〜動き出した改修。対話から生まれた大きな安心と、大雨の中で流した温かい汗〜
皆さま、こんにちは。光徳寺住職の森智崇です。
前回のブログでは、春に開催いたしました門徒説明会・総会のご報告をさせていただきました。今回は、いよいよ本格的に動き出した「着工準備」の様子とともに、皆さまと重ねてきた大切な歩みについてお話しさせてください。
■ 6月4日の工事契約締結、そして時間との戦い
5月の門徒総会での温かいご承認を受け、6月4日、施工業者である株式会社玄匠様との間で本堂改修工事の正式な契約を交わすことができました。 ここからは時間との戦いです。12月の本格着工、そして9月に控える本堂内仏具一式(ご本尊など)の仮移動に向け、すぐに実作業の準備が始まりました。

■ 「説得」ではなく「対話」を重んじて
この大きな事業を進めるにあたり、年初のアンケートや春の説明会では、「急に話が進んで戸惑っている」「経済的な負担が心配」といった切実なご不安の声も多く寄せられました。暮らしを守る中での経済的な驚きや戸惑いを抱かれるのは、当然のことです。
私たちは、この事業をただ情報や寄付をお願いする場にしたくないと強く願い、説明会ではお寺の机を「円形」に並べて皆さまと顔を見合わせて座るという試みをいたしました。 壇上からの「説得」ではなく、一人ひとりのご事情に寄り添う「対話」を重ねること。分からないことは誠実に向き合い、一緒に考えていくこと。この姿勢を何よりも大切に、時間をかけて皆さまの声に耳を傾けてまいりました。また会館の改修にあたっては本堂改修後の予定であり、おおよその見積もりはあるものの、補助金などの模索や資金に応じて図面や内容には柔軟に対応していくことも確認しました。
■ 【嬉しいご報告】
そうして丁寧に対話を重ねるなかで、少しずつ、お寺の空気は「温かい応援」へと変わっていきました。
6月下旬に「ご寄付のご意向確認書」を集計したところ、皆様から本当に温かいご意向をお寄せいただきました。皆様が光徳寺を想い、寄せてくださったお気持ちに、住職・建設委員一同、ただただ感謝の念に堪えません。
■ 大雨の中で輝いた、ご門徒の「マイヘルメット」
いよいよ最初の手作業として、7月4日(土)・5日(日)に「本堂床下の片付けとお譲り会」を実施いたしました。 この床下整理は、宮大工さんによる主要な柱の傾き(歪み)の修正や床下補強といった、本堂の安全性を高める「耐震・構造補強工事」を安全に進めるために、どうしても避けて通れない大切な作業でした。また、秋に控える本堂内仏具一式の大移動を混乱なくスムーズに進めるための、段階的な片付けの第一歩という重要な意味もありました。
初日の7月4日はあいにくの土砂降りとなりましたが、延期すると酷暑の中での過酷な作業になってしまうため、予定通りに作業を敢行いたしました。 本当に胸が熱くなったのは、駆けつけてくださったご門徒の皆さまの姿です。なんと皆さま、ご自宅からご自身の「マイヘルメット」をしっかりと持参して作業に臨んでくださったのです。 暗く狭い床下へ笑顔で潜り、泥にまみれ、雨に濡れながらも、「お寺のため、未来のためだから」と、長年眠っていた大量の古木材を一本ずつ、力を合わせて運び出してくださいました。
途中、私が法務のために一時的に現場を離れなければならず、お寺に戻るとそこには信じられない光景が広がっていました。床下は見違えるほどきれいに片付き、運び出された大きな材木は、皆さまの手によって、ご家庭で薪や焚き物として有効活用していただけるサイズに細かく切り分けられていたのです。 皆さまの自発的なお力添えに心からの感謝が込み上げるとともに、この大掛かりな作業も事故なく、わずか一日で無事に完了させることができました。
■ 450枚の「瓦懇志」第一陣到着
床下が見事に片付いた7月21日、お寺にさらなる喜びが届きました。皆さまの願いやお名前を裏面に刻んでいただく「瓦懇志」の、真新しい瓦450枚が第一陣としてお寺に到着したのです。
当日は、ちょうど「子ども会」の準備会が行われていた日でした。 トラックから降ろされた大量の重い瓦をご参加の皆さまでバケツリレーの列を作って納骨堂回廊の保管場所へ無事に運び込みました。

■ ついに始まった、皆様の「願いの書き入れ」
こうして受け入れの整った瓦へ、実はお寺ではすでに皆様による「書き入れ(記名)」が始まっています。 特に8月のお盆の時期には、帰省されたご家族やご門徒の皆様が「大切な記念に」とお寺で直接筆を執ってくださり、温かい願いや想いが書き入れられました。
直接お寺にお越しになるのが難しい遠方の方から「代筆」のご依頼も頂戴しておりますが、その中にはお孫様の健やかな成長を願い、「立派な大人になってください」という温かいメッセージを託された方もいらっしゃいました。 文字は瓦の裏側に刻まれ、これから何十年、何百年とお寺の屋根の一部として本堂を守り続けます。まさに、世代を超えて未来へと届くタイムカプセルです。


■ あなたの想いを瓦の裏側に刻みませんか
お寺にご来寺いただき、ご自身で筆と墨を使って瓦に想いを書き入れていただく記入ブースは、行事等に合わせて以下の通り設けております。
(※筆や墨はお寺にございますので手ぶらでお気軽にお越しください。ご遠方やご来寺が難しい皆さまには、建設委員会の指定する代筆担当者が心を込めて一筆ずつ代筆をさせていただきますので、どうぞご安心ください)
秋彼岸法要:2026年9月13日(日)秋彼岸法要・遷座法要 後
第1回「みんなで書こうDAY」:2026年9月22日(火・祝)午前9時〜12時
御正忌報恩講:2026年11月28日(土)・29日(日)両日ともに法要後
未来へつなぐ瓦懇志プロジェクト
次回【第7回】では、本堂改修における歴史的な大きな山場である、9月26日(土)に実施される、ご本尊(阿弥陀様)をはじめとする「本堂内仏具一式の大移動」の様子をご報告いたします。専門の仏壇業者様とご門徒の皆さまが一丸となって挑む大移動の日の裏側をどうぞお楽しみに。
引き続き、温かいご支援と応援をよろしくお願い申し上げます。
合掌


